『鬼滅の刃』考察その四。煉獄さんが一番最初に亡くなった理由。
みんな大好き煉獄さんこと“煉獄杏寿郎”。
煉獄さんは、「死んでしまった」というよりは、一番最初に「死ななければ」ならなかったのだと思います。
死の直後、主人公の“竈門炭治郎”は下を向いて泣きながら言います。
「悔しいなぁ 何か一つできるようになっても またすぐ目の前に分厚い壁があるんだ」
週刊少年ジャンプです。成長譚です。弱気な主人公をダチの“嘴平伊之助”が励まします。
「信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ!!」
伊之助はその前にこうも言っています。そのコマでは炭治郎は後頭部のみ。伊之助のターン!
「なれるかなれねぇかなんてくだらねぇこと言うんじゃねぇ!!」
「くだらない」。伊之助は炭治郎のことが大好きです。“お山の大将”だった自分が初めて認めた男なのです(笑)。次の台詞ではギャン泣きしながらこう言っています。
「悔しくても泣くんじゃねえ どんなに惨めでも恥ずかしくても 生きてかなきゃならねえんだぞ」
伊之助は、“家族愛”というものを知りません。ちゃんと愛されて生まれてきましたが、鬼がそれを奪いました。誰かや何かのせいにしても、家族も時間ももう返ってこない。こんなに悔しいことはありません。
見た目もぶっちゃけ滑稽です。猪に育てられた伊之助ですが、服の“常識”はどこで知ったのでしょう。きっと教えてくれる人なんて一人もいなかったのだと思います。
私は伊之助のなかに、『もののけ姫』でタタリ神になってしまった猪、乙事主様の笑顔が見えるような気がします。
煉獄さんは言うなれば、究極の“正義の人”。正義の赤色。ちゃんと黄色も知る赤です。炭治郎には“正しい正義”を繋いでほしい。炭治郎はとっても優しい人間です。優しさと弱さは諸刃の剣。でも大丈夫!
「死んだ生き物は土に還るだけなんだよ べそべそしたって戻ってきやしねぇんだよ」
伊之助の成長譚⋯! 登場時彼はこんなこと言うやつだったのに↓(ギャグシーン)。
「舐めるんじゃねぇぞ百人でも二百人でも埋めてやるよ 俺が誰よりも埋めてやるわ!!」
同じことを言っていても、全然意味が違う。発達障害を持つ私の苦手とするところでもあります。
伊之助がよくわからなかった、“人の善意”というもの。なんだか「ホワホワ」するもの(可愛すぎる)。炭治郎に出会ったことで、伊之助はそのあたたかさを初めて知り、大事さに気付いたのだと思います。
ちなみに炭治郎のもう一人のダチ、“我妻善逸”。伊之助はあんま好きじゃない(笑)。その頭の黄色い少年は“爺ちゃん”にとても愛されて育っています。
ちなみに私は煉獄さんのおとうさん、“煉獄愼寿郎”に共感するタイプです(笑)。
正しい正義であり続ける。正義の赤色を燃やし続けることは生半可じゃありません。鬼の元凶、鬼舞辻無惨ですら目が赤いのです。主人公である炭治郎はそれを倒さなければならない。伊之助の話ばかりになってしまいましたが、みんながいるからこそ“わたし”である主人公は、成長していくことができます。
「心を燃やせ。」を言いまくる私ですが、愼寿郎の炎を継いだとも言える弟、“煉獄千寿郎”を抱きしめながら、煉獄さんが大声で言う(w)言葉が大好きです。
「頑張ろう! 頑張って生きて行こう! 寂しくとも!」
ありがとうございました!